下諏訪を朝6時にスタートし、甲州街道を日本橋まで走る(歩く?)。制限時間は36時間。距離は215km。オフィシャルエイドは62km、82km、108kmの3箇所。だから、給食給水は各自がコンビニでするのが前提だ。途中富士見峠、旧笹子峠、大垂水峠を超える。
スタート地点「かめや」前 |
<目標:完走>
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<準備不足>
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スタート直後 |
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富士見峠近く 気温は11度 |
<完走できそう?>
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<後半は平均時速5km>
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道の駅「信州蔦木宿」手前 |
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第2エイド |
<ソールが薄かった?>
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<私設エイドに感謝!>
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旧笹子峠 |
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第3エイド |
<コースミス>
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<初心忘るべからず・備えあれば憂いなし>
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茅野市 | 1時間07分 |
富士見町 | 2時間20分 |
富士見峠 | 2時間44分 |
道の駅蔦木宿 | 3時間44分 |
北杜市 | 3時間52分 |
道の駅白州 | 4時間48分 |
韮崎市 | 5時間37分 |
第1エイド | 7時間30分 |
昭和町 | 8時間27分 |
第2エイド | 11時間17分 |
笹子峠入口 | 12時間04分 |
笹子峠 | 13時間14分 |
第3エイド | 14時間00分 |
大月駅前 | 16時間52分 |
上野原市 | 19時間15分 |
相模湖駅前 | 22時間35分 |
以下記録なし |
3回目の挑戦でようやく許せる範囲の走りが出来た。富士五湖が終わってからは、トライアスロンの練習に山ランを混ぜる程度だった。最長距離は佐渡のランパート42kmだ。記録だけ見ると少しできすぎのような気がする。今回だけでは、「まぐれかも?」という疑いはぬぐえないが、でも素直に喜ぼう。
24日昼間はほとんど曇り。25℃くらいまでしか気温が上がらなかった。さすがに正午前後は暑さを感じてアイスキャンディーを食べたりしたが、それ以外は水を浴びたりする必要もなかった。
24日夜から25日明け方まで雨となった。自分は22時ころ大月から雨具を着用し、高尾で脱いだ。気温はそれほど下がらず寒さに震えることもなかった。
25日朝からゴールするまでは曇り。最高気温は20℃程度だった。雨に降られたのはいやだったが、全体として走りやすいコンディションだった。
休憩を含めて20kmを2時間15分。これが最初に設定したペースだった。しかしスタートから20km地点まで2時間30分もかかってしまい、最初から予定ペースを下回った。かといって無理してペースを上げれば後半自滅することはわかりきっていたので、この後は成り行きにまかせた。ただし、走行と休憩のメリハリはつけるようにした。
最終的には1時間30分走って5〜10分休むというペースに落ち着いた。
糖質の補給にはあんドーナツ、クリームパン、おにぎり、濃縮したスポーツドリンクを使用した。また、初めての試みとして、飴も試してみたが、結構いけた。
甲州のような長いレースではエネルギーの補給も大事だが、体内のミネラルバランスを保つこともいっそう重要に思われる。今回特に気をつけて摂ったのが、野菜ジュース(食塩入り)とヨーグルトだった。
第3エイドではカレーライス、大月ではおでん、相模湖ではパスタを食べた。最後まで食欲があったのが何よりだった。
オフィシャルエイドでコーラをいただいたほかには、給水はすべて常温の水だった。気温も大して高くないので意識して冷たい水は避けた。水はコンビニの手洗い場で補給した。
過去2回のレースではいずれも途中で仮眠している。1回目などははじめから仮眠するつもりでエアマットとサバイバルシートを持参したくらいだ。しかし今回は、仮眠するとしても雨具の上下を着て寝転がるだけ、というつもりでいた。場所としては笹子から相模湖までの間のどこか小さな駅を想定していた。実際、雨具を着て大月から走り始めたときはどこかで寝るつもりだった。
暗さと雨というのは人の気分を滅入らせる。「どこかで寝ようかな?」と考えながら走っていたが、24時ころ梁川駅で休憩を取ったとき「よし!今夜は徹夜だ!」と決心した。
相模湖でパスタを食べて大垂水峠の登りにかかった3時半ころから高尾で夜明けを迎えるまでが一番眠かった。夜が明けてからは体内時計も覚醒モードになっているせいか、我慢できない眠気は襲ってこなかった。
山岳耐久レースに備えて、ヘッドランプとマグライトをテストした。今使っているナショナルのリチウムヘッドランプは小さくていいが、やはりもっと明るいものがほしくなった。(で、レース後にBlackDiamondの「ヘリオン」を買った)
今回は30時間を切って完走できたが、理由は「故障しなかったから」ということに尽きる。故障さえしなければ人間の足は200kmも走り続けることができるのだ。
200kmも走ると、フォームの乱れ、シューズの不適合、給水・給食の失敗などが、少しずつ積もって故障の原因となる。1回目は右足首を痛め、右足にテーピングをして臨んだ2回目は両足親指のつめを痛め、脚筋力に余裕があったにもかかわらず、走行不能に陥った。
今回は親指のつめにもテーピングをして、故障の芽を未然に防止できた(と思う)。靴ひもも違和感があればすぐに締めなおした。100kmと160kmではテーピングをやり直し、ソックスを交換した。10分ほど時間を要したが、これをきちんとしなければきっと故障していただろうし、その場合の損失は10分どころではなかったはずだ。
2004年は両足親指のつめがはがれ、山耐までジョグしかできなかった。今年はまめが少しできたが、大したことはなく、体力面での回復が一番の課題だ。レースから5日後の今日でもまだ7割くらいまでしか回復していない感じだ。やはり、山耐で自己ベストを狙うなら、来年は甲州お休みかな?
練習:野辺山が終わってからトライアスロン中心のトレーニングとなった。同時に富士登山競走に備えて、ランにクロカン走と坂道走を取り入れた。富士登山競走はスタートから下山まで6時間近くかかるが、比較的楽に走れたため、もしかしたらウルトラでもこの練習でいいのはないかと考えた。というより、それを確認するため、50km以上の長距離走は実施しなかった。これが良かったのか悪かったのか、今回の結果だけでは判然としない。
シューズの選択:GELFujiを使用した。GELFujiは山岳レース用のためアウトソールが固いかな?という懸念はあったが、これをウルトラに使う人もいるという話を聞いていた。しかし、GELFujiは土の道を前提としているため、舗装路からの衝撃を吸収しきれていないような感じがした。固いソールは屈曲性も劣り、板に足をこすりつけているような状態になって、マメを助長したようだ。
旧笹子峠トンネル付近にて(ほらあそこに顔が・・・・!?)
笹子峠の下りで一緒になった茨城県のNさんは、毎週土日に合計50kmくらいしか走らないという。ウルトラマラソンは、あるペースの範囲内なら(決して速くはないが)かなり楽に走れるという。
こういう人の話を聞くと、つくづく「自分には適性がないなー」と思う。
ウルトラの適性は第一に無駄のない「対称な」フォームだと思う。非対称なフォームは体の一部に負担を集中させ、そこがだめになればそれでレースは終わりだからだ。
去年甲州に初参加を決めたのは、去年はたまたま山岳耐久レースが例年より遅い時期の開催だったからだ。通常は、佐渡(3週間)甲州(2週間)山岳耐久というスケジュールだ。佐渡〜甲州はまあ許せる間隔だが、2週間後の山岳耐久も自分のベストを狙うためには、「甲州を山岳耐久の練習の一環」と見なせるような走りができた場合に限られる。去年や今年のようにダメージが大きいと、結局山岳耐久はお楽しみレースにならざるを得ない。
となると、来年は出ないというのが結論か?
マメ
甲州の特徴は以下の点だ。